Pattani R, Burns KEA, Lorens E, Straus SE, Hawker GA. Effect of race, gender identity, and their intersection on career satisfaction: A cross-sectional survey of academic physicians. Med Teach. 2022 Jan 20:1-8. Epub ahead of print.
背景：代表的な労働力を確保することは、公平性 (equity)と社会正義 (social justice)の問題であり、患者ケアと集団の健康に影響を与えるものである。我々は、自認しやすいと感じる医師の二元的な性自認や人種が、学術医療における職場経験やキャリア満足度とどのような関係があるかを調べた。
方法：トロント大学医学部の常勤臨床教員を対象とした横断的調査を行い、医師の自己申告によるキャリア満足度を調べた。ロジスティック回帰を用いて、性自認（女性／男性）および人種[(under-represented minority; URM) vs (over-represented in medicine; ORM)]と職場経験（敬意ある交流、ハードに働かねばならないという認識、ソーシャルネットワークからの排除、アンプロフェッショナリズムの目撃／経験、報復なしに非礼に対処する自信）、および年齢、階級、保護時間、職場経験をコントロールしてキャリア満足度の関係を検討した。
結果：女性の性別とURMの地位は、若い年齢、低い地位、よりポジティブでない職場経験と関連していた。キャリア満足度については、132名（44.4%）が「とても満足」と回答した。ORM男性に比べ、キャリア満足度はURM女性医師とORM女性医師で有意に低く（各々OR 0.30, 95% CI 0.14-0.65, and 0.48, 95% CI 0.27-0.85）、URM男性医師では有意ではないが低かった（OR 0.62, 95% CI 0.32-1.19）。学歴と職場の経験で調整すると、これらの関係は完全に減衰した。
結論：URMの女性医師はORMの男性医師よりもキャリア満足度が低かったが、これは職場経験の系統的な違い、特に社会的ネットワークからの排除や正当な学者として認められるために努力しなければならないといった認識によって大きく説明される。このことは、すべての教員の活躍を支援するために、包括的、反人種主義的、反抑圧的な文化を構築する機関や指導者の役割を示唆している。
