医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

What sparks a guide on the side? A qualitative study to explore motivations and approaches of mentors in health professions education (Med Teach 2022)

Ramani S, Kusurkar RA, Papageorgiou E, van Schalkwyk S. What sparks a guide on the side? A qualitative study to explore motivations and approaches of mentors in health professions education. Med Teach. 2022 Jan 5:1-7. Epub ahead of print.

背景:医療従事者のためのメンタリングの価値を強調する研究は数多くあるが、メンターの動機付けについてはほとんど知られていない。本研究は、国際的に著名な医療専門教育者グループが、国際的で、主にオンラインで行われる非公式なメンタリングの役割を引き受ける動機と、そのメンタリングに対するアプローチを探ることを目的としている。

方法:質的アプローチを用いて、2019年に欧州医学教育協会 (AMEE)が実施するイニシアチブでメンターを務めることを志願した10人のグローバルな教育指導者に、Zoomを介してインタビューを行った。2019年5月から10月にかけて行われた1時間のインタビューは、Zoom上でオーディオ録音され、逐語録化された。非識別化された逐語録は、キーテーマについて分析された。

結果:特定された主要なテーマは、動機-なぜ、アプローチ-どのように、グローバルおよびバーチャルメンタリング-何の3つのカテゴリーにマッピングすることができた。動機の下のテーマは以下の通りである。(1)メンティの成長に焦点を当てた関係を育む、(2)自分の経験の恩恵を伝える、(3)自分自身の継続的な成長のため、などである。アプローチに関するテーマは以下の通りである。(1)安全な場所を提供する、(2)メンティーに専門的な能力開発のオーナーシップを持たせる、など。グローバル・バーチャル・メンタリングのテーマは以下の通りである。(1)国境を越えたメンタリングは、やはり人間関係が重要 (2)バーチャルメンタリングは、関係構築の障害にはならない。

結論:メンターは、自分自身の成長と継続的な専門的な能力開発をメンタリングの重要な利点として捉えているが、利他主義すなわち他人のためになりたいという願望が、彼らの重要な動機づけ要因となっているようであった。このように分野の強化に熱心なメンターを特定する方法を見つけることは、例えば、内省的な語りや批判的な会話を通じて、メンタリングイニシアチブを実施する際の鍵となる可能性がある。