医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Primary care placements in the post-COVID era: A qualitative evaluation of a final year undergraduate clerkship (Med Teach 2021)

Darnton R, Khan M, Tan XS, Jenkins M. Primary care placements in the post-COVID era: A qualitative evaluation of a final year undergraduate clerkship. Med Teach. 2021 Dec 3:1-9. ub ahead of print.

背景:2020年3月、COVID-19パンデミックにより英国のプライマリ・ケアは大きく変化した。現在では、トリアージ、e-コンサルテーション、リモートコンサルテーション、オンラインミーティングへの依存度が高くなり、訪問診療が少なくなっている。そのため、プライマリ・ケアにおける医学の学習の性質と価値を再評価することが優先課題となっている。

方法:イングランド東部の38のGPプラクティス(プライマリ・ケアセンター)に配置された最終学年の医学生70名が、2020年11月に5週間のクラークシップを行った。16の異なるGPプラクティスから10人の学生と11人の指導医をサンプルとして、実習後にインタビューを行った。質的分析を行い、パンデミック以前と比較して、現在のプライマリ・ケアにおける医学学習の性質と価値に関する彼らの認識を明らかにした。

結果:監督された学生の診察を実施するための様々なモデルが確認された。患者との接触パンデミック前に比べて減少していると感じられたが、トリアージシステムにより、個々の学生と患者との接触の教育的価値は高まっていると思われた。リモートでの診察は、適切なcase-mixを達成するために不可欠であり、教育上の利点があった。しかし、監督方法によっては、学生の患者ケアに対する責任感を低下させる可能性もある。

結論:ポストCOVID時代の卒前医学生のプライマリ・ケア実習は、パンデミック前の文献に記載されている教育的に価値のある特性を有している。しかし、これはその実施に関する特定の要因に依存する。