Morris SG, Greenstone H, Chute R. Keeping it human: Pandemic era psychiatry teaching. Clin Teach. 2021 Sep 29. Epub ahead of print.
背景：メンタルヘルスは世界的に重要な問題であり、研修中の医師は精神医学の原則の基礎を身につける必要がある。卒前の精神科での臨床実習は、中核の知識と技能を身につけられると同時に、精神疾患に対する偏見をなくすことができる。コロナウイルスのパンデミックの発生により、卒前の臨床実習は混乱した。英国のメディカルスクールにおいて、著者らは、6週間の精神医学の臨床実習を主にオンラインのコースに変更するという課題を与えられた。
方法：凝縮された臨床実習に備えて、4週間のオンラインコースを開発した。主要な学習目標を達成し、学生がメンタルヘルスについて広く考えることができるように、さまざまなリソースを利用した。そのなかには、精神疾患の個人的な体験を綴ったビデオやブログ、著名な精神科医へのインタビューなどが含まれていた。また、ピアやチューターによるセッションは、これらの自主的な要素を補完し、社会的孤立感を軽減した。
結果：このコースには67人の学生が参加し、8人のコンサルタント・チューターがサポートした。コースの内容と構成は高く評価されたが、学生は、ピアグループの活動はさらに発展させるべきだと指摘した。学生は臨床実習の準備ができたと感じており、総括的な筆記試験でも同様に良い成績を収めた。フィードバックによると、メンタルヘルスや病気に対する前向きな姿勢が育まれたという。
結論：このコースは、臨床での接触が困難な場合でも、学習の社会的要素や患者の精神疾患の経験に強く焦点を当てることができることを示している。このアプローチは、本質的な知識とスキルを身につける機会を提供するとともに、偏見をなくす効果のある広範な態度の学習を提供する。
