Eaton G, Happs I, Tanner R. Designing and implementing an educational framework for advanced paramedic practitioners rotating into primary care in North Wales. Educ Prim Care. 2021;32:289-295.
背景:英国では、救急隊員がプライマリーケアで働くようになったことで、救急隊員の確保が困難になっており、その解決策として、ローテーション勤務が提案されている。北ウェールズのあるプロジェクトでは、Welsh Ambulance Services NHS Trustで雇用されている上級救命士をプライマリーケアにローテーションさせることの実行可能性を検討している。このプロジェクトの一環として、上級救命士がプライマリーケアの現場で臨床ケアを提供するための準備と支援を行うための教育的枠組みが開発された。この教育的枠組みを評価し、プライマリーケア環境における上級救命士の育成をどのようにサポートしたかを明らかにした。
方法:半構造化されたフォーカスグループが、上級救命士(n = 7)とGPトレーナー(n = 4)に実施された。
結果:収集した情報をナラティブ分析したところ、プライマリーケアにおける臨床監督とフィードバックの必要性、およびオーダーメイドのカリキュラムと記録の進行に関する教育フレームワークの有用性に関する3つの包括的なテーマが浮き彫りになった。
結論:今後の労働力の変化にもかかわらず、現在、プライマリーケアにおける上級救命士の育成を支援する標準的な教育フレームワークは存在しない。この評価では、プライマリーケアで働く上級救命士の教育ニーズを把握し、救急救命士の専門能力開発に関する規制要件を満たしつつ、彼らの学習を最大限に支援するための教育構造を提案している。プライマリーケアにおける上級救命士への教育の提供と、患者の転帰や安全性との関連性については、正式な研究が必要である。