医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Unheard Voices: A Qualitative Study of Resident Perspectives on Remediation (J Grad Med Educ 2021)

Krzyzaniak SM, Kaplan B, Lucas D, Bradley E, Wolf SJ. Unheard Voices: A Qualitative Study of Resident Perspectives on Remediation. J Grad Med Educ. 2021;13:507-514.

背景:remediationは、レジデントが実力をつけ、監督なしの診療に向けて前進していることを確認するための、レジデント教育の重要な要素である。しかし、苦悩している仲間やremediationに関するレジデントの考え方についてはほとんど知られていない。この視点を理解することは、苦悩しているレジデントを支援し、成功するremediationプログラムを開発するうえで非常に重要である。本研究の目的は、卒後医学教育プログラムのなかで、苦悩している仲間やremedicationのプロセスに関するレジデントの視点を説明することである。

方法:2015年、remediationに関するレジデントの視点を調査することを目的とした多施設共同の探索的質的研究において、レジデントのフォーカスグループを実施した。フォーカスグループでは、苦悩しているレジデントの特定、レジデントが研修で困難に直面する理由、remediationに対する態度、remediationプロセスの理解に関する質問を行った。conventionalな内容分析を用いて、フォーカスグループのデータを分析し、共通のテーマを発見した。

結果:地理的に異なる3つの施設で、8つのフォーカスグループを実施した。合計68名のレジデントが参加し、12の異なる医療専門分野を代表していた。参加者の議論から4つの主要なテーマが浮かび上がった:透明性の欠如、負のスティグマ、圧倒的な感情、変化の必要性。

結論:レジデントのremediationに対する考え方は、コミュニケーション、文化、感情の影響を受ける。レジデントの参加者は変化を求め、苦悩することの意味と改善のプロセスについて理解を深め、透明性を求めた。また、レジデントは、remediationは受け入れられ、正常化されると信じていた。