医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Communication skills preparedness for practice: Is there a key ingredient in undergraduate curricula design? (Patient Educ Couns 2021)

Moura D, Costa MJ, Pereira AT, Macedo A, Figueiredo-Braga M. Communication skills preparedness for practice: Is there a key ingredient in undergraduate curricula design? Patient Educ Couns. 2021 Jun 30:S0738-3991(21)00433-X. Epub ahead of print.

背景:本研究の目的は、インターンのコミュニケーションスキル教育に関する経験を明らかにし、実践への準備との関連性を検討することである。

方法:266人のインターンが、卒前の訓練が医療コミュニケーションの主要な側面についてどの程度準備されていたと感じているかを探るために特別に作成したオリジナルの質問票に回答した。質問票の心理測定的特性を検証した。また、メディカルスクールのカリキュラムを考慮し、ノンパラメトリック検定を用いて関連性を検討した。

結果:質問票の信頼性は高く、すべての因子について、クロンバックのアルファ係数は0.89から0.94であった。コア・コミュニケーション・スキルの評価は高かった。感情への対処、悪い知らせの伝え方、言語障害のある患者とのコミュニケーションに関する項目では、準備ができているとの認識が低かった。より良い準備は、カリキュラム全体でコミュニケーションスキルを縦断的に統合すること、standardized patientsとのシミュレーション、コミュニケーションスキルのフィードバックを伴う実際の患者との面接と関連していた。

結論:強力な実験的要素に基づいた統合プログラム、特に患者シミュレーション戦略と継続的な監督および学習者中心のフィードバックを組み合わせたプログラムは、高い準備度と関連していた。これらの結果は、シミュレーション戦略に基づいた教育モデルを拡大し、医学カリキュラム全体で縦断的に構成することを支持するものである。本研究は、教育の背景を明らかにし、コミュニケーションスキルのカリキュラムのさらなる発展を支援することを目的としている。