医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

The mediating role of social support in the relationship between physician burnout and professionalism behaviors (Patient Educ Couns 2021)

Song X, Li H, Jiang N, Song W, Ding N, Wen D. The mediating role of social support in the relationship between physician burnout and professionalism behaviors. Patient Educ Couns. 2021 Apr 29:S0738-3991(21)00290-1. Epub ahead of print.

背景:バーンアウトは、プロフェッショナリズムへの挑戦としてあまり研究されていないが、社会的支援がその関係を説明できるかもしれない。我々は、医師のバーンアウトとプロフェッショナリズム(尊敬、誠実、卓越、責任の4つの行動領域)との関連における社会的支援の役割(モデレートまたは媒介)を調査した。

方法:2017年2月に、中国遼寧省の9つの三次病院の医師4100名を対象に、横断調査に参加してもらった。3つの標準化されたツールを用いて、プロフェッショナリズム、バーンアウト、ソーシャルサポートをそれぞれ評価した。データの分析には、記述統計、多変量線形回帰分析、順序ロジスティック回帰分析を用いた。

結果:3506名の医師 (85.5%)が調査に協力した。潜在的な交絡因子をコントロールした結果、バーンアウトはプロフェッショナリズムの低下 (β = -0.65, SE = 0.07)と関連しており、特に尊敬 (OR = 0.51, 95%CI: 0.41-0.64)と責任 (OR = 0.72, 95%CI: 0.57-0.90)と関連していた。しかし、バーンアウトと誠実さや卓越性との間には、統計的に有意な関連は見られなかった。社会的支援は、プロフェッショナリズムの向上 (β = 0.24、SE = 0.02)およびそのすべての行動領域と関連し、バーンアウトとプロフェッショナリズムの関連に対して部分的な媒介効果を果たしていた。

結論:社会的支援は、医師のバーンアウトと行動に基づくプロフェッショナリズムの関係を部分的に媒介する。バーンアウトに対処し、社会的支援を促進することは、医療現場において医師のプロフェッショナリズムを育むために不可欠であると考えられる。