医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

A quantitative study of letters to the editor by medical students in medical education journals (Med Educ Online 2021)

Mukhammadaminov A, Rampes S, Divecha YA, Leeves L, Hammond D, Alam A, Hearn R. A quantitative study of letters to the editor by medical students in medical education journals. Med Educ Online. 2021;26:1912879.

背景:Letters to the Editorは、読者が著者の出版物に関わることができる方法である。レターは、医学生が出版するには最も短い原稿であり、医学教育ジャーナルが最も適している。英国のFoundation Programmeでは、PubMed IDによる論文発表を達成した医学生に報酬が与えられており、このことが医学生がLetters to the Editorを投稿する主な動機になっているという仮説を立てた。

方法:2018年7月から2020年6月の間に、医学生がLetters to the Editorを投稿した数と割合を明らかにするために、インパクトファクターを持つ15個の医学教育ジャーナルのレビューを行った。医学生の所属を収集した。

結果:2年間で医学生が掲載したレターは299本で、レター全体の45.9%に相当した。最初の12ヶ月間に公開された医学生によるレターは、2番目の12ヶ月間に比べて全体で60%増加した。この期間中、公開されたレターの数は全体で27%増加した。2年間に医学生が発表したレターの86%は、英国の医学部からのものであった。5校で60.5%を占めていた。公開されたレターの数が最も多かった3つのメディカルスクールは、2018/19年と2019/20年の両方において、キングスカレッジ・ロンドン、インペリアル・カレッジ・ロンドン、オックスフォード大学であった。

結論:全体的に公開されたレターの数が増加し、学生による公開数が増えたことは、医学生の間でLetters to the Editorの発信手段としての認識が高まっていることを示していると考えられる。英国のメディカルスクールでは多数のレターが出版されているが、これは学生にとって、その後の仕事に影響を与えるために出版物の重要性が高まっていることを反映していると考えられる。医学生による大量のレター、2018/19年から2019/20年に発行されたレターの増加、英国の医学生の過剰な存在を明らかにした定量的調査の結果は、医学生PubMed IDを達成するためにレターを発行しているという仮説を支持している。仮説を検証するためには,さらなる質的研究が必要である。