Pintér Z, Kardos D, Varga P, Kopjár E, Kovács A, Than P, Rendeki S, Czopf L, Füzesi Z, Schlégl ÁT. Effectivity of near-peer teaching in training of basic surgical skills - a randomized controlled trial. BMC Med Educ. 2021;21:156.
背景：near-peer teaching (NPT)とは、チューターが被指導者の1学年以上先の学生という特殊な教育方法である。この方法の利点については先行研究でも意見が一致しているが、客観的な方法でその効果を検証した論文はわずかしかない。本研究の目的は、基本的な外科スキルのトレーニングにおけるNPTの有効性を探索することである。
方法：20×45分の長時間の手術スキルコースに参加した60名のボランティア学生を対象とした。コース前のテストの結果に基づいて、学生をランダムに6つの等しいグループに分けた。すべてのグループは同じカリキュラムを受講し、そのうち3つのグループにはNPTチューターがついた。コース終了後、受講生は最初と同じ試験を受けた。試験は匿名のビデオに録画され、ブラインドで評価された。受講生の満足度は、自己記入式のオンライン匿名アンケートを用いてモニターした。統計分析は、Mann-Whitney検定とWilcoxon検定を用いて行った。
結果：全体的に、学生の成績はコースの完了後に向上した (119.86点から153.55点, p < 0.01)。NPTチューターが支援したグループでは、学生は有意に良いスコアを達成した (37.20点対30.18点の向上, p = 0.036)。この差は、surgical knottingのタスクで顕著であった (14.73点対9.30点の向上, p < 0.01)。縫合 (15.90点対15.46点)と腹腔鏡 (7.00点対4.98点)では、NPTチューターの存在は改善に有意な影響を与えなかった。学生からのフィードバックによると、学生はNPTの存在を肯定的に評価していたが、対照群ではすでに5段階評価で4.82であったため、学生の総合的な満足度を有意に向上させることはなかった。
結論：全体として、NPTチューターの参加は学生の成長にプラスの影響を与えた。connection with knottingの技術に関しては、顕著な違いが見られた。
