医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

What is the association between student well-being and high-stakes examination scores? (Med Educ 2021)

Monrad SU, Wolff M, Kurtz J, Deiorio NM, Sabo R, Stringer JK, Santen SA. What is the association between student well-being and high-stakes examination scores? Med Educ. 2021 Jan 27. Epub ahead of print.

背景:教育者が医学生のwell-beingを向上させようとするとき、苦痛と重要な結果の相互関係を理解することが不可欠である。USMLE Step 1の成績は、米国における卒後レジデンシーの選択で重要な役割を果たしており、結果として、医学生にとって大きなストレスの原因となっている。本研究の目的は、医学生のwell-beingと、免許試験の成績との間に相関関係があるかどうかを調べることである。

方法:2014年から2016年の間に、メディカルスクールの3つのコホート医学生が、2年次のコースワークの終わりにMedical Student Well-Being Index (MSWBI)を記入した。Medical College Admission Test (MCAT)のスコアと2年次コースの累積スコアを調整しながら、well-beingとStep 1のスコアとの関連との関連を調査した。

結果:合計354人の学生が分析に含まれた (潜在的な回答者の68.1%)。二変量解析では、学生のwell-beingの低さ (0 = 苦痛が低い = 幸福度が高い、7 = 苦痛が高い = 幸福度が低い)はSte 1のスコアの低さと関連しており (傾き -2.10, p < 0.01)、well-beingはStep 1スコアの変動全体の5%を締めていた (R2 = 0.05)。しかしながら、MCATスコアと累積GPAを調整した後 (フルモデルR2 = 0.51)、well-beingとStep 1スコアの関係はもはや有意ではなかった (傾き -0.70, p = 0.06)。

結論:学業成績の指標をコントロールした場合、Step 1を受ける前の医学生のwell-beingは、研究サンプルのStep 1の成績とは関連していなかった。