医学教育研究者・総合診療医のブログ

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Medical School Accreditation Factors Associated With Certification by the Educational Commission for Foreign Medical Graduates (ECFMG): A 10-Year International Study (Acad Med 2021)

Tackett S, Boulet JR, van Zanten M. Medical School Accreditation Factors Associated With Certification by the Educational Commission for Foreign Medical Graduates (ECFMG): A 10-Year International Study. Acad Med. 2021 Mar 11. Epub ahead of print.

背景:2024年には、Educational Commission for Foreign Medical Graduates (ECFMG)の認証を求める外国人医学卒業生は、認定されたメディカルスクールを卒業することが求められる。本研究の目的は、全世界のサンプルを対象に、メディカルスクール認定変数とECFMG認証との関係を調べることである。

方法:ECFMGのデータベースを用いて、認定申請者 (認定に必要な試験を2回以上受験した者)の10年間のコホート (2007年1月1日~2016年12月31日)を作成した。著者らは、申請者データを学校レベルで集計し、申請者数が80人未満の学校は除外した。学校の認定状況は、機関のウェブサイトに基づいている。学校の地域、年齢、最初の認定を受けた時期も含めた。分析には、記述的統計と二変量統計、および学校の開始年と最初の認定の年を調整した重回帰分析を行った。

結果:162カ国,1,973校のメディカルスクールから、128,046人の志願者が集まっていた。少ない学校を除いた結果、81カ国の318校が残った。これらの学校には99,598人の志願者と77,919人の修了証保持者がおり、その4分の3はカリブ海、南-中央アジア西アジア地域の出身者であった。250校 (78.6%)が認定を受けており、68校(21.4%)は認定を受けていなかった。ECFMG申請者 (n = 84,776, 85.1%)と認定証保有者 (n = 68,444, 87.8%)のほとんどが、認定を受けたメディカルスクールに通っていた。すべての学校を含む比較では、認定校のほうが非認定校よりも卒業生のECFMG資格取得率が高かった (75.0%(SD 10.6%)対68.3% (SD 15.9%), P < 0.001)。また、認定校と非認定校の両方がある国では、認定校のほうが非認定校よりも卒業生のECFMG資格取得率が高かった (73.9% (SD 11.4%)対67.3% (SD 16.8%), P = 0.023)。学校の年数を調整したところ、認定期間が長いほど認証率が高かった (P < 0.001)。

結論:認定はECFMG認定率と正の関連があった。今後の研究では、認定のプロセスが認定率の高さをどのように説明するかを調査する必要がある。