Bao M, Huang C. Job preferences of medical and nursing students seeking employment in rural China: a discrete choice experiment. BMC Med Educ. 2021;21:146.
背景：中国では農村部の医療従事者が不足しているが、優秀な医学生や看護学生を農村部に誘致する政策に関する研究はほとんど存在しない。本研究では、中国貴州省の医科大学の最終学年の学生が、特定のインセンティブをどのように評価するかについて、discrete choice experimentを行った。
方法：文献調査、半構造化インタビュー、パイロット調査により、潜在的な仕事の属性を抽出した。40の選択肢セットは、fractional factorial design (一部実施要因計画)を用いて作成された。属性の相対的な強さを推定するためにmixed logit modelを用いた。また、mixed logit estimatesに基づいて、定義された仕事に対する賃金意欲と離職率も計算された。
結果：最終的なサンプルは医学生・看護学生787名であった。その結果、統計学的に有意な結果が得られた。その結果、医療・看護学生のインセンティブを高める最も重要な非貨幣的な仕事の特徴として、"Bianzhi"（政府が各雇用主に割り当てた人員数）と医師と患者の物理的な対立が挙げられた。政策シミュレーションの結果、回答者は給与の上昇に最も敏感であり、インセンティブパッケージの効果は農村部の家庭背景を持つ学生ほど強くなることが示唆された。
結論：中国の農村部で働く最終学年の医学生と看護学生を惹きつけるためには、患者と医師の関係、Bianzhi、給与に関する戦略を検討すべきである。また、異なる専攻や背景を持つ学生に合わせた具体的な採用政策の設計を考慮すべきである。
