医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

The COVID-19 Student WorkForce at the Icahn School of Medicine at Mount Sinai: A Model for Rapid Response in Emergency Preparedness (Acad Med 2020)

Bahethi RR, Liu BY, Asriel B, Blum JR, Huxley-Reicher Z, Agathis AZ, Pathak S, Sainté Willis M, Muller D. The COVID-19 Student WorkForce at the Icahn School of Medicine at Mount Sinai: A Model for Rapid Response in Emergency Preparedness. Acad Med. 2020 Dec 1. Epub ahead of print.

背景:米国医科大学協会 (Association of American Medical Colleges)のガイドラインに基づき,全米のメディカルスクールは,COVID-19 pandemicのために,2020年3月にクラークシップを中止し,前臨床コースをオンラインに行こうした.病院とヘルスシステムは,この間,特にニューヨーク市を中心に,大きな負担に直面した.マウントサイナイのアイカーン医学部の3年生・4年生が,学生を,マウントサイナイ病院システムの重要な役割に結びつけ,医師,スタッフ,研究者,病院運営をサポートするため,“COVID-19学生ワークフォース“を結成した.行政の支援により,ワークフォースは成長し,530人の医学生・卒業生を含むようになった.

方法:臨床学生が,これらのボランティア活動の選択単位を取得するための方法論が開発された.

結果:2020年3月15日から2020年6月14日までの間に,学生ボランティアは,医療システム全体の7つの異なる病院で実施された7つの異なるタスクフォースで,29,602時間(2,277時間/週)を記録した.ボランティアには,メディカルスクールの全学年の学生だけでなく,博士課程学生,修士課程学生,看護学生も含まれていた.COVID-19学生ワークフォースの自律的な構造はユニークで,学生を素早く必要なタスクに移動する能力に貢献した.グループリーダーは,ニューヨーク市エリアの他のメディカルスクールと協力し,ベストプラクティスやリソースを共有したり,様々なトピックについてコンサルティングを行ったりした.

Next step:今後,COVID-19学生ワークフォースは,他の機関の学生リーダーと協力してボランティアのバーンアウトを防ぎ,選択されたイニシアチブを臨床教育のために構造化された,指導された学生の役割へと移行させ,ニューヨーク市エリアでCOVID-19が2回目の大流行を起こした場合に備えて,準備状態を維持していく.