医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Measurement of uncertainty tolerance revisited (Clin Teach 2023)

Poço PCE, Collares CF, Haydar A, de Oliveira VB, de Arruda Martins M, Tempski PZ. Measurement of uncertainty tolerance revisited. Clin Teach. 2023 Aug 23. Epub ahead of print.

背景:不確実性耐性(UT)は、職業生活における不確実性に関連する数多くの課題のために、医学教育において注目されつつある。UTとモデレーターの関係を分析する際の矛盾は、不十分な測定方法から生じる可能性がある。ほとんどの測定法は、最も広く受け入れられている枠組みが発表される前に策定された。我々の目的は、より優れた正確な尺度を裏付けるために、実際のフレームワークを用いてUT尺度の妥当性を調査することであった。

方法:合計1052名の学生を対象とした。TAMSAD尺度の妥当性を検討するために、様々な心理測定法を用いた。古典的な探索的因子分析(EFA)と確証的因子分析(CFA)を行った。次に、内容項目分類を探索的グラフ分析(EGA)と三角比較し、新しいEFA、CFA、認知診断モデリング(CDM)分析を行った。信頼性はクロンバックのαとマクドナルドのωを用いて算出した。

結果:合計694名(65.9%)の学生から回答を得た。TAMSAD尺度の信頼性は0.782であった。最初のEFAでは、明確に解釈できる次元はなかった。TAMSAD尺度の項目は、不確実性の源泉に分類することができる。EGAには3つの次元があり、新しいEFAによって、次の3つの次元:曖昧性 (ambiguity)、複雑性 (complexity)、確率 (probability)を持つ17項目のTAMSAD尺度が得られた。これらの次元は、新しいCFAおよびCDM分析において、より良い調整適合指数をもたらした。

結論:我々は、TAMSAD尺度が不確実性の源泉という観点から整理された多次元尺度とみなすことができるという証拠を発見した。