医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Reflection on medical errors: A thematic analysis (Med Teach 2023)

Raghoebar-Krieger HMJ, Barnhoorn PC, Verhoeven AAH. Reflection on medical errors: A thematic analysis. Med Teach. 2023 Jun 12:1-7. Epub ahead of print.

背景:医師がエラーを最小限に抑えるための準備が必要であることから、医師がどのように医療過誤の反省を行うかを明らかにしたいと考えた。

方法:12人のオランダ人医師が発表した、自分が犯したエラーについての反省報告書をテーマ分析した。分析の指針は3つの質問であった: 医師が自分のエラーを自覚するきっかけは何か?何が起こったのかを説明するために、医師はどのようなトピックを振り返っているのだろうか?医師は自分のミスを振り返った後、どのような教訓を得るのか?

結果:医師が自分のミスに気づくきっかけは、ほとんどが死亡や合併症であることがわかった。このことは、「何かおかしい」と気づくきっかけが遅すぎたことを示唆している。12人の医師は、エラーを説明する20のテーマと16の教訓を挙げた。その多くは、外界(環境)よりも医師の内界(個人的特徴)に関連するテーマであった。

結論:エラーを最小限に抑えるために、医師は、臨床推論を妨げる可能性のある気が散るような特徴や誤解を招くような特徴を、より早く、より早く認識できるように訓練されるべきである。このトレーニングは、行動における内省と、脆弱性を特定するために医師の個人的な内面世界についてより多くを発見することに焦点を当てるべきである。