医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Academic and non-academic predictors of academic performance in medical school: an exploratory cohort study (BMC Med Educ 2022)

Žuljević MF, Buljan I. Academic and non-academic predictors of academic performance in medical school: an exploratory cohort study. BMC Med Educ. 2022;22:366.

背景:メディカルスクールは、優秀な学生や将来の医師を探すために、志願者の学業以外の特性も評価する必要があるが、理想的な学業以外の基準はまだ見つかっていない。我々は、スプリット大学医学部(USSM)の2世代にわたる医学生を追跡調査し、医学部の成績平均点(GPA)で定義される学業成績の予測因子として、学業と非学業の両構成要素を評価した。また、今後の研究のための追加的な洞察を得るために、参加者の何人かにインタビューを行った。

方法:1年次と最終学年のGPA、1年次の科学に対する態度、モチベーション、感情的知性、自尊心、個人的無能感などを測定した。また、既存の医学部入学基準であるState Graduation Exam(SGE)、高校時代のGPAのスコアを取得した。医学部最終学年におけるGPAの予測因子について、回帰モデルを構築した。4回の構造化パイロット面接を実施し、医学部およびその後の診療に必要な特性についての参加者の認識を探った。

結果:回帰分析の結果、SGEのみが医学部最終学年の成績を予測し(β=0.35、95%信頼区間(CI)=0.06-0.64)、我々が評価した非学力構成要素はいずれもこの教育成果を予測しなかった。2つの世代は、2011年に入学した世代で内発的動機が高かったこと(OR=1.47, 95%CI=1.12-1.93, P=0.005)以外は、どの変数においても有意な差はなかった。

結論:非学業的構成要素はいずれもメディカルスクールでの学業成績を予測するものではなかった。入学する医学生の学力に影響を与える可能性があるため、選択基準として使用することは正当化されないかもしれない。