医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Ophthalmology as a career choice among medical students: a survey of students at a Canadian medical school (BMC Med Educ 2022)

Li B, Michaelov E, Waterman R, Sharan S. Ophthalmology as a career choice among medical students: a survey of students at a Canadian medical school. BMC Med Educ. 2022;22:225.

背景:医学生が競争の激化する卒後研修プログラムに進む要因については、調査が不足している。我々は、医学生が眼科という職業および眼科医学教育に対する意見に影響を与える要因を明らかにすることを目指した。

方法:non-probabilistic convenience sampleとして、Schulich School of Medicine and Dentistryの4つのプログラム年度の全医学生に対して、36問の無記名アンケートを配布した。調査結果は、Mann-Whitney U検定を用いて分析し、調査対象者間の有意差を明らかにした。多変量回帰分析を行い、眼科に対する肯定的な見解の相関を明らかにした。

結果:81%の質問に対して、平均して肯定的な回答が得られた。学生は、メディカルスクールで眼科に接する機会について否定的な見解を示した。また、眼科への接触や関心が高い者は、低い者と比較して、眼科に対する意見に最も大きな差が見られた。回帰分析により、眼科学への関心が、この分野への肯定的な意見と有意な相関があることが確認された。

結論:我々の調査は、ほとんどの学生が眼科学について肯定的な見解を持っている一方で、いくつかの側面では否定的な見解を持っていることを実証している。学生は、教育的にも臨床的にも眼科に触れる機会が不足していると感じており、それがこの分野に対する誤解の一因となっている可能性がある。眼科に対する肯定的な見方を形成するためには、早い段階での接触が重要であり、医学教育で強調される可能性があるようである。