医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Did the students' satisfaction rates at Avalon University School of Medicine correlate with the occurrence of accreditation site visits? (Med Teach 2024)

Arja SB, Kumar A, White BA, Thompson A. Did the students' satisfaction rates at Avalon University School of Medicine correlate with the occurrence of accreditation site visits? Med Teach. 2024 Jun 4:1-7. Epub ahead of print.

背景:医学教育プログラムの認定は、さまざまな観点から観察することができる。規制・認定機関は、一定レベルの質を保証するためにアクレディテーションが不可欠であると考えている。その他の利害関係者は、認定プロセスを否定的な経験として受け止め、資源や労力を消耗させる可能性がある。アクレディテーションは、プログラムのガバナンスや運営を改善するかもしれないが、学生への直接的・間接的な影響については、さらに調査する必要がある。本研究では、アバロン大学医学部における認証評価のサイトビジットの発生と学生の満足度との関係を調査する。

方法:AUSOMにおける2つの認証評価サイクルから得られたレトロスペクティブな満足度データを用いて比較研究を行った。データ収集にはCAAM-HP(Caribbean Accreditation Authority for Education in Medicine and Other Health Professions)の学生アンケートを用い、2017年、2019年、2022年のデータを使用した。回答率は、2017年、2019年、2022年のそれぞれにおいて、基礎科学の学生では70%(n = 71)、72%(n = 47)、60%(n = 56)、臨床の学生では80%(n = 111)、82%(n = 115)、70%(n = 76)であった。基礎科学生を対象とした調査票には37の質問・項目が、臨床科学生を対象とした調査票には39の質問・項目が含まれていた。質問票の回答は5段階リッカート尺度であった。レトロスペクティブ・データは、対応のないウィルコクソン順位和検定を用いて評価した。

結果:基礎科学系学生の調査に対する評価は、2017年から2019年(第1回認証評価サイクル)にかけて11項目・設問についてのみ上昇し、2019年から2022年にかけては全項目・設問について上昇した。臨床科学学生調査の評価は、2017年から2019年(第1回認定サイクル)にかけて、すべての項目/質問について統計学的に有意なp値で上昇した。また、2019年から2022年にかけて28の質問/項目で評価が上昇し、2つの項目(キャリアカウンセリングの利用可能性と適切性)で統計的に有意なp値が示された。

結論:認証評価前の準備と、プログラムの欠陥を修正しながらの自己評価プロセスは、認証評価に伴う質の向上プロセスにとって不可欠なきっかけである。