医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Neglecting physician desires to teach at an academic medical facility: A mixed method investigation of the consequences (Med Teach 2022)

Klinefelter Z, Heavner S, Kennedy AB, Britt T, Taylor SS, Benedum M. Neglecting physician desires to teach at an academic medical facility: A mixed method investigation of the consequences. Med Teach. 2022 Apr 19:1-7. Epub ahead of print.

背景:最近の知見では、最も有意義な職務活動(教育など)に多くの時間を費やしている医師は、バーンアウトを経験する可能性が低いことが示唆されている。本研究は、この知見を発展させることを目的とし、特に意義の促進やバーンアウトの予防における教育の役割に焦点をあてた。

方法:大規模な学術医療機関に勤務する医師428名が、バーンアウトやその他の関連変数を含むオンライン調査に回答した。本研究の第2部では、20名の医師が、第1部の調査結果を説明し、文脈を明らかにすることを目的にインタビューに参加した。

結果:第1部の結果から、教育から得られる意義はバーンアウトの軽減と関連するが、この関連は、臨床教育が医師として最も有意義な部分であると答えた医師にのみ当てはまると示唆された。さらに医師は、最も有意義な職務活動が教育である場合には、その活動に時間を費やすことが少ないことがわかった。第2部では、臨床環境での教育がなぜ有意義であり、バーンアウトの予防となりうるかを説明した。

結論:医療機関の要求の高まりにより、多くの医師が教えることができなくなり、それが医療従事者のバーンアウトの増加の一因となっている可能性がある。