Byram JN, Frankel RM, Isaacson JH, Mehta N. The impact of COVID-19 on professional identity. Clin Teach. 2022 Feb 10. Epub ahead of print.
背景：COVID-19パンデミックは、臨床ローテーションの中止や学生の臨床活動の大幅な縮小など、医療や医学生教育に大きな影響を及ぼした。メディカルスクールでの学習体験は、チームワーク、内省、価値観に基づくコミュニティでの議論を通じてアイデンティティ形成を促進することが知られている。本研究では、COVID-19パンデミックが医学生のプロフェッショナル・アイデンティティ形成（PIF）に与えた影響について検討した。
方法：2020年5月に医学教育の全コホートの学生を対象に、学習体験とパンデミックがPIFに与えた影響についてのリフレクションを提出するよう、メールで呼びかけた。没入／結晶化」法 ("immersion/crystallisation" method)と呼ばれる個人とチームの反復レビューを用いて、データをコード化し、分析した。
結果：26名（20%）の学生が、「医師の役割やイメージの変化」、「医学教育に対する考え方」、「パンデミックにおける学生の役割」について考察したリフレクションを提出した。学生は、医師を利他的で効果的なコミュニケーターとみなし、将来そのようになることを誓っていた。バーチャル学習に対する認識は様々で、患者との交流がなくなることへの配慮や、トレーニング中の専門家としてもっと役に立ちたいとの思いがあった。
結論：COVID-19は、学生の自分に対する見方に影響を与え、これから就く職業とその中での自分の役割について、否定的・肯定的な考えを再構築させた。PIFと混乱の影響を探ることで、現在および将来の臨床学習に関して提起された問題に対処することができた。振り返りはPIFを高め、COVID-19のような予期せぬ出来事は、振り返りと発展の機会を提供する。
