医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

The Relationship Between Applicant Gender and Internal Medicine Residency Interview Scores (J Grad Med Educ 2021)

Stern RM, Montgomery MW, Osman NY, Katz JT, Yialamas MA. The Relationship Between Applicant Gender and Internal Medicine Residency Interview Scores. J Grad Med Educ. 2021;13:814-821.

背景:academic medicineでは、女性教員の昇進、学術的評価、報酬などにおいて、男女間の不公平が蔓延している。本研究では、このような不公平がGMEインターンの選考過程にも及んでいるかどうかを調べるため、ある大規模な内科系研修プログラムにおいて、男女の応募者に割り当てられた面接スコアの違いを検証する。

方法:対象は、Electronic Residency Application Service(ERAS)サイクル2015-2016、2017-2018、2018-2019、2019-2020において、ブリガム・アンド・ウィメンズ病院内科レジデントのインターンポジションの面接3099件を終えた1399名の志願者である。未調整および多変量線形回帰を用いて、面接前、面接後、面接スコアの変化に対する応募者の性別、面接官の性別、応募者の学歴特性の同時効果を評価した。

結果:分析対象は、応募者1359名(97.1%)の3027件(97.7%)の面接であった。女性応募者と男性応募者の面接点には、統計的に有意な差はなかった。これは、面接前の得点(差 = 0.03,P = 0.61)、面接後の得点(差 = 0.00,P = 0.98),面接得点の変化(差 = 0.01,P = 0.24)、および男女両方の出願人のベースラインの学力特性で調整した場合においても同様であった。これは、個々の出願年、個々のレジデント・トラックを分析した場合、および教員面接官の性別を考慮した場合にも当てはまった。

結論:本研究の結果は、男女の志願者に割り当てられた面接点における男女間の不公平の存在を支持しない。