Brodahl KØ, Storøy HE, Finset A, Pedersen R. The first steps towards professional distance: A sequential analysis of students' interactions with patients expressing emotional issues in medical interviews. Patient Educ Couns. 2021 Oct 30:S0738-3991(21)00716-3. Epub ahead of print.
背景:本研究の目的は、医療面接において、感情的な懸念を表明する患者に対する学生の相互作用の順序パターンを調査することである。
方法:会話分析 (conversation analysis; CA)の概念と原理を用いて、ビデオ撮影された11の医療面接における学生の行動のturn-by-turnの順次編成を検討した。また、以前に発表された論文にあるインタラクション分析システム (VR-CoDES)を用いたコーディングの結果を参考にした。
結果:VR-CoDESの代わりにCAを主要な調査方法として用いることで、これまで模擬患者の感情表現を引き出すためにコーディングされていた学生のターンには、しばしば患者の微妙なイニシアチブが先行していることが観察された。学生は、感情的な問題をストーリーテリングとして理解することで、さらなる推敲を促した。しかし、学生の理解表明は、それ以上の推敲の余地をほとんど与えなかった。最後に、学生は感情的な問題を医学的な問題として取り上げ、専門的なアドバイスを提供することが多かった。
結論:学生の行動は、最初の面接課題から逸脱することなく、また専門家としての行動規範に違反することなく、患者が感情的な経験について話そうとすることに関心を示すために特別にデザインされているように思われた。教育者と実践者は、医療面接が専門家としての行動に対する期待を形成し、それによって学生の共感能力の発達を意図せず制限してしまう可能性があることを再考する必要がある。