Elshami W, Taha MH, Abuzaid M, Saravanan C, Al Kawas S, Abdalla ME. Satisfaction with online learning in the new normal: perspective of students and faculty at medical and health sciences colleges. Med Educ Online. 2021;26:1920090.
背景:COVID-19により、世界の多くの医学・健康科学系の学校では、オンライン学習が新常識 (the new normal)となっている。オンライン学習に対する満足度は、教育プロセスの成功を促進するための重要な側面である。本研究では、新常識の間のオンライン学習に対する学生と教員の満足度に影響を与える要因を明らかにすることを目的とした。
方法:本研究では、パンデミック中にオンライン学習に携わっていた学生 (n = 370)と教員 (n = 81)にオンラインアンケートを電子メールで送付した。アンケートには、クローズドおよびオープンエンドの質問が含まれており、社会人口統計学的情報とオンライン学習に対する満足度の2つのパートで構成されていた。記述統計学を用いて、満足度の尺度に対する回答を分析した。また、オープンエンドの質問に対する学生と教員の回答は、テーマ分析法を用いて分析した。
結果:回答率は、学生が97.8%、教員が86.4%であった。全体的な満足度は、学生が41.3%であったのに対し、教員は74.3%であった。学生の満足度が最も高かったのは、コミュニケーションと柔軟性であり、一方、教員の92.9%は、学生のオンライン学習に対する熱意に満足していた。技術的な問題が学生の満足度を下げている一方で、教員は仕事量の多さや教材・評価資料の準備に時間がかかることがネックとなっている。学生と教員の満足度に影響を与えるテーマとして、テーマ分析では、「学習負荷と仕事量」、「学習意欲の向上」、「技術的な問題」(Study-load and workload, enhancing engagement, and technical issues (SWEET))が浮かび上がった。
結論:学生の満足度を高めるためには、同期・非同期を組み合わせたアプローチの採用、学生を惹きつける様々なアプリケーションの導入、タイムリーなフィードバックが不可欠であり、一方、教員の満足度を高めるためには、組織的なサポートや組織の方針が必要である。