医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Facilitated transitions: coaching to improve the medical school to residency continuum (Med Educ Online 2021)

Wolff M, Ross P, Jackson J, Skye E, Gay T, Dobson M, Hughes DT, Morgan HK. Facilitated transitions: coaching to improve the medical school to residency continuum. Med Educ Online. 2021;26:1856464.

背景:現行の取り組みでは、メディカルスクールからresidentへの移行期における教育的、社会的、発達的側面について、十分な検討がなされていない。residencyへの移行 (TTR)のコーチングプログラムの実現可能性と受け入れ可能性を検討する。

方法:2019年3月、我々は、我々の機関の研修プログラムにマッチした学生のためのTTRコーチングプログラムを設計し、実施し、評価した。目標は、メディカルスクール時代に遭遇した成功と課題についての反省を促すこと、障壁を問題解決し懸念に対処するための戦略を開発すること、職業上および個人的なリソースを特定すること、自信を向上させること、およびアクションプランを作成することであった。

結果:対象となる学習者のうち、42% (10/24)がTTRコーチングを受けた。学習者は、ウェルビーイング (70%, 7/10)、対人関係/コミュニケーションスキル (60%, 6/10)、学習プラン作成 (50%, 5/10)の分野でのコーチングに最も関心を持っていた。大多数 (90%, 9/10)がプログラムに満足しており、参加を勧めたいと回答した。インターンシップ開始から1ヶ月後、90% (9/10)の学習者が、このプログラムが移行を促進するのに役立ったと述べた。TTRに参加しなかった学習者は、コーチ選択プロセスに関する懸念 (72%, 8/11)、旅行の予定 (45%, 5/11)、時間不足/競合する需要 (27%, 3/11)、メリットが感じられない (18%, 2/11)を挙げた。

結論:今回のパイロット研究では、TTRコーチングの予備的な実現可能性と受容性が示された。