医学教育研究者・総合診療医のブログ

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Assessing professional behaviors: a self-administered scale for medical students during clerkships (BMC Med Educ 2024)

Xin C, Song X, Wang S, Cui X, Ding N, Wen D. Assessing professional behaviors: a self-administered scale for medical students during clerkships. BMC Med Educ. 2024;24:692.

背景:医療プロフェッショナリズムは、クラークシップ期間中の医学生にとって、さらなる専門的能力開発のためのコアコンピテンシーである。行動ベースの枠組みは明確な洞察を提供でき、評価も容易であることから、本研究では、クラークシップ期間中の医学生のプロフェッショナリズム行動を測定するための自己記入式尺度を作成することを目的とした。

方法:英語または中国語による医療専門職行動に関する包括的な文献調査とデルファイ面接を行い、the Self-Administered Scale for Professional Behavior of Medical Students During Clerkshipsの初期版を作成した。中国の医学生を対象とした調査に基づく信頼性・妥当性分析、クロンバックのα計算、確認的因子分析(CFA)を実施し、尺度を確定した。また、性別、医学課程、クラークシップ期間と専門的行動との関連をWilcoxon順位和検定を用いて検討した。

結果:121の研究を対象とし、57の医療プロフェッショナリズム評価ツールを抽出し、初期の48項目のプールとなった。これらの項目を洗練させるために、18人の専門家が2回のデルファイ面接に参加し、最終的に項目プールを24項目に絞り込んだ。合計492人の参加者がアンケートに回答した。項目-総相関(CITC)値が相関していたため1項目が削除され、最終的に6つのドメインを持つ23項目からなる尺度が完成した: 「尊敬」「利他主義」「コミュニケーションと協力」「誠実さ」「義務」「卓越性」である。全体のクロンバックのアルファ値は0.98で、各ドメインの範囲は0.88から0.95であった。適合指標(χ2/df = 4.07、CFI = 0.96、TLI = 0.95、RMSEA = 0.08、SRMR = 0.02)は、6領域モデルの良好な適合を示していた。医学生の専門的行動は、性別(p = 0.03)およびクラークシップ期間(p = 0.001)と有意に関連していた。

結論:本尺度は、クラークシップ期間中の中国人医学生のプロフェッショナルとしての行動を評価するうえで、信頼性が高く有効であることが示された。