Aldahamsheh O, Halayqeh S, Alfayyadh M, Smadi Z, Abu Halimeh S, AlMadani M, Shatnawi W, Ellouzy S, Abufaraj M. Exploring Factors Influencing Medical Trainees' Specialty Choice: Insights from a Nationwide Cross-Sectional Survey in Jordan. Teach Learn Med. 2024 Jun 8:1-11. Epub ahead of print.
背景:専門分野の選択は、医学生の将来のキャリアに大きな影響を与える重要な決断である。この意思決定プロセスに影響を与える要因を理解することは、医学教育者、政策立案者、医療提供者にとって、学生が十分な情報を得たうえで意思決定を行うことを支援し導く効果的な戦略を開発するために重要である。
方法:ヨルダンの全医学部に在籍する臨床年次の医学生(4~6年次)とインターンを対象に、オンライン自記式質問票を配布した。アンケートでは、人口統計学的情報、専門分野の嗜好、および専門分野の意思決定に影響を与える要因を収集した。記述統計とロジスティック回帰を用いてデータを分析した。
結果:1805人がアンケートに回答した(51.7%が女性)。男女ともに一般外科が最も多く、次いで内科であった。女性は家庭医療、小児科、産婦人科、皮膚科を有意に好んだのに対し、男性は泌尿器科、整形外科、脳神経外科、一般外科、内科を有意に好んだ。回答者の専門分野選好に最も強く影響した因子は、ストレスレベルと労働時間であり、最も影響しなかった因子は、名声とロールモデルであった。女性の専門分野嗜好は、男性よりも家族の影響を大きく受けた。男性は、女性よりも専門分野の行動志向とストレスレベルの認知に大きく影響された。
結論:ヨルダンでは、性別が医学研修生の専門分野選好に大きく影響している。女性は、家庭医療、小児科、産婦人科、皮膚科など、ワークライフバランスの取れる専門分野を好む傾向がある一方、男性は、整形外科、神経外科、泌尿器科、一般外科など、競争的で収益性の高い外科専門分野に惹かれる傾向があった。さらに、女性の意思決定には家族の影響がより強く、これはおそらく、女性にとって結婚と家庭を優先する文化的・社会的期待によるものであろう。キャリアカウンセリングやメンタープログラムは、女性のキャリアアップを妨げる障壁や偏見を克服するためのガイダンス、サポート、人脈作りの機会を提供するために必要である。