医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Exploring patients' perceptions of low-value care: An interview study (Patient Educ Couns 2023)

Verkerk EW, Boekkooi JAH, Pels EGM, Kool RB. Exploring patients' perceptions of low-value care: An interview study. Patient Educ Couns. 2023 Mar 5;111:107687. Epub ahead of print.

背景:臨床医は、患者の期待や要求が低価値ケアの主要な推進要因であると考えている。しかし、患者の視点についてはほとんど知られていない。我々は、低価値ケアに対する患者の認識を探ることを目的とした。

方法:オランダの患者24名を対象に半構造化面接を行い、低価値ケアに対する考え方や経験、その結果や解決策についての認識を探った。インタビューは、帰納的テーマ分析を用いて分析された。

結果:患者は、重複ケア、自分の好みに合わないケア、非効率的なケア、予防できたはずのケアなど、いくつかのタイプのケアを低価値であると考えた。患者によると、低価値ケアの主な原因は、臨床医と患者のコミュニケーション不足と、個々の患者に合わせたケアを行うのではなく、プロトコルを遵守することであった。低価値ケアの結果、患者の負担、医療費の増加、高価値ケアのための余地の減少が生じた。

結論:患者の低価値ケアに対する見方は、医学的に効果のない医療にとどまらない。患者の経験は、低価値ケアの使用を減らす(と思われる)機会を特定するのに役立つと思われる。今後のde-implementation studiesは、患者を巻き込むことで利益を得ることができるだろう。オランダの患者は、低価値ケアを減らすことの重要性を理解しており、de-implementation programsの強力な支持者になる可能性がある。