医学教育研究者・総合診療医のブログ

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Quality of patient decision aids to support the public making COVID-19 decisions: An online environmental scan (Patient Educ Couns 2023)

Kiss A, Zhang Q, Carley M, Smith M, Légaré F, Archambault P, Stacey D. Quality of patient decision aids to support the public making COVID-19 decisions: An online environmental scan. Patient Educ Couns. 2023;114:107797. Epub ahead of print.

背景:本研究の目的は、COVID-19の患者用意思決定支援ツール(patient decision aids; PtDA)の品質を確認し、評価することである。

方法:オンラインで公開されているCOVID-19のPtDAの環境スキャンを実施した。2名の査読者が独立して検索し、データを抽出した。国際患者意思決定支援基準(IPDAS)スコアの中央値と、患者教育資料情報ツール(PEMAT)の理解しやすさと行動しやすさが適切であるとして70%以上のスコアを獲得する割合を算出した。

結果:876件の資料のうち、12件がPtDAであった。COVID-19の初回接種シリーズ(n = 9)、高齢者のケア場所(n = 2)、ソーシャル・ディスタンシング(n = 1)に重点を置いて決定した。12個のPtDAはすべて文書によるもので、2個はビデオを添付していた。偏った判断のリスクを最小化するIPDASスコアの中央値は、6項目中4項目(IQR1、範囲2~4)であった。PEMATでは、92%が理解しやすいと評価され、行動しやすいと評価されたものはなかった。

結論:COVID-19に関するオンライン公開のPtDAはほとんどなく、COVID-19のワクチン接種ブースターや治療に関するものはなかった.PtDAは実行可能性のスコアが低く、偏った意思決定のリスクを最小化するためのIPDAS基準をすべて満たしたものはなかった。COVID-19および将来のパンデミックに対するPtDA開発者は、PtDAがIPDASのバイアスリスク最小化基準をすべて満たし、実行可能性に十分なスコアを持ち、A to Zインベントリで普及されるようにすべきである。