医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

A single center pilot study: assessing resident needs and faculty perceptions to improve training in rheumatology (BMC Med Educ 2023)

He L, Saygin D, Leverenz D, Quimson L, Martin SK, Ko K. A single center pilot study: assessing resident needs and faculty perceptions to improve training in rheumatology. BMC Med Educ. 2023;23:351.

背景:内科(IM)レジデントは、リウマチ学に自信がない。リウマチ学のトピックは多岐にわたるため、研修中に学ぶべき最も重要なテーマを特定することは、自信と知識を高めるための今後の介入策を考えるうえで不可欠である。また、アテンディング/フェローとレジデントの双方にとって好ましい教育方法はわかっていない。

方法:2020-2021年度のシカゴ大学のIMレジデント、リウマチ科フェロー、リウマチ科教員全員に電子調査票を配布した。レジデントは10個のリウマチ学的トピックについて自信のレベルを報告し、リウマチ科のアテンディング/フェローはIM研修中に学ぶべき最も重要なものから最も重要でないものまでランク付けするよう求められた。また、すべてのグループに対して、希望する教育方法について質問した。

結果:リウマチ患者のケアに関するレジデントの自信度(四分位範囲)の中央値は、入院では6 [3.6-7.5] 、外来では5 [3.7-6.5] (10は非常に自信あり)だった。リウマチのローテーションで学ぶべき最も重要なトピックは、自己免疫血清学的検査と筋骨格系検査のオーダーと解釈であると、アテンダントとフェローが認識していた。また、アテンディング/フェロー、レジデントともに、入院患者ではベッドサイドでの指導を、外来患者では症例に基づいた学習を好んだ。

結論:自己免疫血清学などの疾患特異的なトピックがIMレジデントが学ぶべき重要なリウマチ学のトピックとして特定された一方で、筋骨格検査スキルのようなより実践的なトピックも重要であるとみなされた。このことは、IMレジデントのリウマチ学に対する自信を向上させるためには、標準化された試験のトピックだけに焦点を当てるのではなく、包括的な介入の必要性を強調するものである。様々な臨床現場において、指導スタイルの好みは分かれるものである。