医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Student mistakes and teacher reactions in bedside teaching (Adv Health Sci Educ Theory Pract 2023)

Rubisch HPK, Blaschke AL, Berberat PO, Fuetterer CS, Haller B, Gartmeier M. Student mistakes and teacher reactions in bedside teaching. Adv Health Sci Educ Theory Pract. 2023 May 11. Epub ahead of print.

背景:内科、整形外科、神経内科のベッドサイド・ティーチング・セッションをビデオ撮影し、教師と学生の相互作用を分析した。

方法:36のセッションについて、複数の評価者が高推測のカテゴリー分類法を用いて評価した。研究課題は、学生のミスの種類、それに対する臨床教師の反応、ミスの種類に対処するために教師が異なる戦略を用いるかどうかにある。これらの研究課題を分析するために、ポアソンモデルと一般化混合モデルを使用した。

結果:最も多かったのは、再現ミス (reproduction mistakes)であった。拒絶の割合が比較的高く、生徒の精緻化や修正時間のレベルが低い場合と高い場合が同様に多いことが観察された。再現ミスは、最も高いレベルの拒絶と最も低いレベルの精緻化と関連していた。高いレベルの推敲は、生徒が新しい状況でスキルを適用しているときに観察された。生徒は、スキルや知識の分析または応用の分野でミスがあった場合、最も頻繁に修正する時間を与えられていた。神経内科と整形外科では、内科と比較してミスをする割合が減少している。再現ミスは、応用ミスに比べて、結果フィードバックに大きく影響する。分析ミスや再現ミスは、応用ミスに比べ、精緻化に大きく影響する。再現ミスは、応用ミスに比べて、講師が修正する時間を確保するかどうかが有意に影響することがわかった。

結論:これらの結果は、生徒のミスとそれに対する教師の対応だけでなく、患者中心の対話型臨床教育の理解に貢献するものである。我々の記述的知見は、臨床教師が学生のミスに教学上有益な方法で対応するための経験的根拠を提供するものである。