医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Cultural competence of dutch physician assistants: an observational cohort study (BMC Med Educ 2023)

Leij-Halfwerk S, van Uden D, Jooren SJA, van den Brink G. Cultural competence of dutch physician assistants: an observational cohort study. BMC Med Educ. 2023;23:142.

背景:文化的コンピテンシーを特に訓練していないオランダの医師助手PA)学生およびPA卒業生において、現在の文化的コンピテンシー訓練の必要性をベースライン測定として評価した。特に、PA学生とPA卒業生の文化的コンピテンシーにおける差異を評価した。

方法:この横断的観察コホート研究では、オランダのPA学生および卒業生を対象に、知識、態度、技能、および自己認識される総合的な文化的コンピテンシーを評価した。人口統計、教育、学習ニーズが収集された。文化的コンピテンスのドメインスコアの合計と、最大スコアの割合が算出された。

結果:40名のPA学生と96名の卒業生(女性:75%、オランダ出身:97%)が参加に同意した。文化的コンピテンシー行動は、両グループとも中程度であった。一方、一般的な知識や患者の社会的背景の探求は不十分で、それぞれ53%、34%であった。自己認識された文化的能力は、PA卒業生(6.5±1.3、平均±SD)で学生(6.0±1.3、P < 0.05)よりも有意に高値であった。PA学生と教育者の間には低い異質性が存在する。回答者の70%が文化的能力を重要視しており、大多数が文化的能力のトレーニングの必要性を表明している。

結論:オランダのPA学生および卒業生は、全体的な文化的能力は中程度であるが、知識は不十分であり、社会的背景を探求している。これらの結果に基づき、医師助手のための科学修士プログラムのカリキュラムは適応される。異文化学習と多様なPA労働力の開発を刺激するために、PA学生の多様性を高めることに重点を置くべきである。