医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

What internal medicine attendings talk about at morning report: a multicenter study (BMC Med Educ 2023)

Redinger JW, Heppe DB, Albert TJ, Cornia PB, Gordon KS, Arundel C, Bradley JM, Caputo LM, Chun JW, Cyr JE, Ehlers ET, Guidry MM, Jagannath AD, Kwan BK, Laudate JD, Mitchell CA, Smeraglio AC, Sweigart JR, Tuck MG, Gunderson CG. What internal medicine attendings talk about at morning report: a multicenter study. BMC Med Educ. 2023;23:84.

背景:モーニングレポートは内科レジデント教育における中核的な教育活動である。アテンディングは定期的にモーニングレポートに参加し、学習環境に影響を与えるが、アテンディングのこのカンファレンスへの貢献度を記述した研究は過去にない。本研究では、内科モーニングレポートにおけるアテンディングコメントを記述することを目的とする。

方法:2020年9月1日から2021年3月30日の間に13の内科研修プログラムで実施されたモーニングレポートについて前向き観察研究を行った。各アテンディングコメントは、時間、ティーチングかノンティーチングか、ティーチングトピック、コメント者の診療分野などを含めて記述した。また、学習者数、レポートの形式、プログラムディレクターの参加、レポートがスクリプト化されているか(ファシリテーターが事前に事例を知っている)など、モーニングレポートに関連する変数も記録された。報告書ごとの出席者コメント数に関連する変数を記述するために、回帰モデルを開発した。

結果:250件のカンファレンスにおいて、2,344件のアテンディングコメントがあった。出席者数の中央値は3名(IQR, 2-5)であった。1レポートあたりのコメント数は3.9~16.8件で、平均9.4件(SD, 7.4)であった。コメントの66%は1分未満で、73%は観察者によって「教える」と分類された。指導コメントで最も多かった主題は、鑑別診断、マネジメント、検査であった。報告時間、一般内科医数、台本なし報告、対面形式は、指導コメント数の有意な増加と関連していた。

結論:モーニングレポートのアテンディングコメントは、一般に短く、臨床教育に重点を置き、幅広いトピックに及んでいた。また、コメント数やコメント時間については、プログラム間で大きな差があり、ローカルな学習環境に影響を与えている可能性が高かった。モーニングレポート関係者は、モーニングレポートへの出席率を上げるために、対面式や台本のないレポートの導入を検討すべきである。モーニングレポート出席者の参加に関するベストプラクティスモデルを探求するために、さらなる研究が必要である。