医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

A mixed methods exploration of the emergence of goal orientation in medical students' individualized learning plans (Med Teach 2023)

Tseng AS, Edwards C, Rawls M, McGinn M, Wieghard N, Santen SA, Deiorio NM. A mixed methods exploration of the emergence of goal orientation in medical students' individualized learning plans. Med Teach. 2023 Jan 28:1-8. Epub ahead of print.

背景:目標志向(goal orientation; GO)は、様々な達成状況に対する個人のアプローチを記述するものである。自己管理的学習が重視されるなか、医学生の目標達成への動機づけやアプローチを理解することは極めて重要である。本研究の目的は、自己研鑽の振り返りにおいて、GOの各次元(学習、業績向上、業績回避)に関連するテーマを特定することである。

方法:逐次説明的混合法デザインを使用した。GOデータを用いて、前段階の定量分析で特定されたGOの次元に沿ったグループに学生を分類した。各GO次元のグループの個別学習計画(ILPs)を帰納的にコード化し、目標設定と達成に関連する出現テーマを特定した。

結果:学習GOグループは、3つのGOの中で最も大きなものであった。帰納的分析により、実践の重要性、役に立った要素の特定、構造的障害の特定、改善の機会、経験の認識という5つのテーマが特定された。これらのテーマはGOにまたがって発生するが、GOに基づくILPsにはパターンが存在する。

結論:医学生のモチベーションに共通するテーマを確認したが、これらのモチベーションはGOによって異なる可能性がある。今後、研修期間中のテーマをさらに掘り下げていくことで、学生の学習・達成意欲にどのような要因が関与しているか、さらなる知見が得られると考えられる。教育者はこの情報を使ってフィードバックを個別化することができ、学生は目標達成に向けたモチベーションをより理解することができる。