医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Medical students remote consulting from home and from the health centre: A survey of prevalence and supervisor perspectives (Med Teach 2023)

Darnton R, Amey S, Brimicombe J. Medical students remote consulting from home and from the health centre: A survey of prevalence and supervisor perspectives. Med Teach. 2023 Jan 28:1-8. Epub ahead of print.

背景:general practiceにおけるCOVID-19パンデミックの初期段階は、遠隔診療への移行が特徴的であり、その結果、医学教育の実施に大きな変化がもたらされた。これらの変化が持続しているかどうか、また教員陣がどのように受け止めているかは不明である。

方法:我々は、2022年4月に総合診療医を対象に、様々なタイプの遠隔診療への医学生の関与の推定と、異なる様式の遠隔診療を監督する自信についての監督者の評価を引き出すための質問を行った。「変化への抵抗 (resistance to change)」の観点から、自由記述の回答についてテーマ分析を行った。

結果:回答率は96%(n = 115)であった。量的データの分析から、学生のコンサルテーションのかなりの割合が遠隔であることが明らかになったが、診療所によって大きなばらつきがあった。監督者の信頼度は、学生が自宅からコンサルテーションを行う場合に最も低かった。テーマ分析では、臨床指導医が、安全性、簡便性、品質という最優先事項に対して、この技術革新をどのように受け止めているのかが明らかになった。

結論:遠隔診療は、多くの診療所において医学生の活動の大きな割合を占めている。指導医のなかには、家からのコンサルトを行う医学生の指導に消極的な者もおり、我々の知見は、この技術革新の利点を生かすための対処方法を示唆している。