医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Opportunities and challenges for a standardized curriculum in a student-run clinic network (Med Teach 2023)

Weinstein AR, Onate A, Kruse G, Cohen M. Opportunities and challenges for a standardized curriculum in a student-run clinic network. Med Teach. 2023 Jan 19:1-6. Epub ahead of print.

背景:Student-run clinics (SRCs)はメディカルスクールで広く普及している。これらは学生に人気があり、十分な学習機会を提供しているが、これらの機会は十分に特徴付けられていない。SRCsは、メディカルスクールが認定基準を満たし、学生の成長と学習を支援する態勢を整えている。特に、健康の社会的決定要因、多職種連携教育、不公平など、従来のカリキュラムに欠けていた領域において、SRCsはその役割を担っている。

方法:ハーバード大学医学部付属の学生・教員によるボストン広域の7つの診療所ネットワークであるクリムゾンケアコラボ(CCC)において、どのような学習の機会や課題があるのか、標準的なカリキュラムが学習を改善し、教育の重複を減らす結果になるかどうかを理解しようとした。学生および教員の指導者に対して半構造化個人面接を行い、データのテーマ分析を行った。

結果:(1) 標準化は機会と課題を提供する、(2) 各クリニック独自の学習機会を受け入れる、(3) 教育コーチは学習機会を高め、効率を上げる、(4) 振り返りは改善と学習のための有用なツールである、の4つの主要テーマが浮かびあがった。

結論:我々の結果は、すべてのSRC施設において、幅広い臨床、スキルベースのトレーニングに焦点を当てた標準化されたカリキュラムと、学生が運営する各クリニック独自の臨床ニーズに焦点を当てたサイト固有の教育の両方が有益であることを実証するものである。