医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Nurse-doctor co-teaching: A path towards interprofessional collaboration (Clin Teach 2022)

Piper-Vallillo E, Zambrotta ME, Shields HM, Pelletier SR, Ramani S. Nurse-doctor co-teaching: A path towards interprofessional collaboration. Clin Teach. 2022 Dec 4:e13556. Epub ahead of print.

背景:看護師と医師の協働は、チーム医療に不可欠である。インタープロフェショナル教育を求める声は高まっているが、一緒に教えたり学んだりすることはまれである。2019年、我々は看護師と医師が若手医師と看護師を共同指導する機会を提供するために、Nurse-Doctor Co-Teachingパイロットプログラムを設計した。我々は、共同指導者の経験を探り、一緒に教えることに対する彼らの認識を理解することを目的とした。本研究は、ポジショニング理論 (positioning theory)のレンズを通して行われた。

方法:共同指導者として参加した看護師と医師を対象に、1時間のフォーカス・グループ・ディスカッションとフォローアップのための1対1のインタビューを実施した。会話はオーディオ・ビデオで録音し、書き起こし、テーマ分析を行った。パートナーズ機関審査委員会は、この研究を承認した。

結果:フォーカスグループには3名の看護師と4名の医師が参加し、個人面談には4名の看護師と2名の医師が参加した。参加者の語りから、効果的な専門職間の学習と協働を促進するために必要な病院文化のシフトに関する洞察が得られた。(1) 専門職のサイロを取り払う、(2) 看護の視点を招く、(3) 専門職の階層をフラット化する、(4) 臨床教師として看護を認める。

結論:看護師と医師は、共同教師として、同僚的で対等なパートナーシップを共有していると感じていた。しかし、この関係は彼らの日々の臨床的役割の典型的なものではなかった。制度的な障壁は、病棟での共同作業や看護師の教育への参加に困難をもたらした。看護師を臨床の教師として正式に認めるような文化的・政策的転換が必要であろう。