Jonker G, Booij E, Vernooij JEM, Kalkman CJ, Ten Cate O, Hoff RG. In pursuit of a better transition to selected residencies: a quasi-experimental evaluation of a final year of medical school dedicated to the acute care domain. BMC Med Educ. 2022;22:807.
背景:オランダのエレクティブ最終学年である「移行期」(transitional year)のような、卒後教育への移行に最適なカリキュラム設計をメディカルスクールは求めている。オランダの卒業生の多くは、レジデンシーに入る前に平均3年間、physician-not-in-training (PNIT) として働いている。UMCユトレヒトでは、特定の専門分野への移行を容易にし、PNIT期間を短縮するために、通常のtransitional yearにオプションでテーマ別のバリアントを導入し、医師の一般能力に加え、テーマ別の能力を開発することを可能にすることとした。
方法:我々は、急性期医療をテーマとする学生を対象に、急性期医療移行学年(Acute Care Transitional Year: ACTY)と呼ばれるオプションの移行学年を導入した。本研究は、卒業生が卒後の急性期医療に対する期待に応えているかどうかを判断することで、ACTYを評価することを目的とし、学習と実践への準備の充実を示唆するものである。急性期医療に関する知識、臨床推論、技能、シミュレーションのパフォーマンスについて総合的に評価し、ACTY学生、急性期医療に関心のある非ACTY学生、急性期医療を約半年経験したPNITからデータを収集した。
結果:ACTY卒業生は、スキルやシミュレーションにおいて非ACTY卒業生を上回り、グローバル評価によって決定される教員によるPNITへの期待に応える確率が高かった。シミュレーションでは、PNITはACTY卒業生よりも良い結果を示した。
結論:ACTY卒業者は非ACTY卒業者よりもPNITに類似しており、卒後の急性期医療の課題に対する準備がより整っていることが示唆された。Transitional yearsは、特定のテーマについて多職種の視点を提供することで、学習とレジデンシーに入るための準備を強化することができる。