医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Trends and differences in perceptions of patient-centered communication among adults in the US (Patient Educ Couns 2022)

McKeown L, Hong YA, Kreps GL, Xue H. Trends and differences in perceptions of patient-centered communication among adults in the US. Patient Educ Couns. 2022 Oct 17:S0738-3991(22)00463-3. Epub ahead of print.

背景:患者中心のコミュニケーション(PCC)は、医療の質の重要な指標であり、患者中心のケアに不可欠である。本研究の目的は、過去10年間のPCCの傾向を調べ、サブポピュレーションによるPCCの違いが残っているかどうかを明らかにすることである。

方法:Health Information National Trends Study (HINTS)の全国代表的な調査データを用いて、PCCを調査した。トレンド分析と多変量回帰分析を行い、PCCスコアの変化と主要な社会人口統計グループによるPCCの差異を理解した。

結果:成人のPCCは、ヘルスケアに関する意思決定に関与する参加者において最も高くなり、最小限の上昇にとどまった。非ヒスパニック系黒人、高齢者、高校教育を受けていない参加者、地方在住者は、PCCについてより肯定的な認識を報告した。

結論:今回の調査結果は、時間の経過とともにPCCが改善されていることを示している。これらの知見はまた、PCCに対する患者の認識の違いが引き続き存在すること、そして、個人の期待が、経験したPCCの質に対する患者の認識に影響を与える可能性があることも示している。本研究は、患者の感情的なサポートに関する医療提供者の教育、および患者に質の高いPCCに従事するためのスキルとリソースを提供することの継続的な必要性を強調している。