医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Exploring types of conversational agents for resolving cancer patients' questions and concerns: Analysis of 100 telephone consultations on breast cancer (Patient Educ Couns 2022)

Hayakawa M, Watanabe O, Shiga K, Fujishita M, Yamaki C, Ogo Y, Takahashi T, Ikeguchi Y, Takayama T. Exploring types of conversational agents for resolving cancer patients' questions and concerns: Analysis of 100 telephone consultations on breast cancer. Patient Educ Couns. 2022 Oct 10:S0738-3991(22)00447-5. Epub ahead of print.

背景:本研究では、疑問や不安("late topics" [LTs])に対応するための会話エージェント(CA)の種類を調査することを目的とした。

方法:乳がん患者およびその家族100名の電話相談の音声記録を分析した。(1) 実際の電話相談で提起された乳がんに関するLTsの内容や表現形式を確認した。(2) 患者のLTを解決するための手がかりとなる情報(CI)の有無を確認した。

結果:100名の電話相談者の805件のLTsは、どれも同じものではなかった。治療に関する質問は100件の相談のうち70件で発生した。CIsはLTsの52.5%に存在した。

結論:がん相談において、各質問に直接回答するチャットボットよりも、CIsを提供するチャットボット(CAの一種)の方が実現可能性が高いことが示唆された。また、乳がん相談では、LTsの違いにより、すべてのLTsに回答を用意することは困難であるため、質問に直接回答することは困難である。そのため、治療に特化した質の高いCIsを用意することが必要である。LTsを解決するために情報を求めるがん患者は増加している。CAsが適切なCIsを提供することで、限られた人的資源を補うことができる。