Martin SK, Finn KM, Kisielewski M, Simmons R, Zaas AK. Residency Program Responses to Early COVID-19 Surges Highlight Tension as to Whether Residents Are Learners or Essential Workers. Acad Med. 2022 Jul 5. Epub ahead of print.
背景:本研究の目的は、内科系 (IM)レジデントがCOVID-19患者のケアをどの程度行ったかを定量化し、パンデミックの最初の6カ月間にレジデントをCOVID-19ケアから除外する計画が(ある時点で)あった場合となかった場合の研修プログラムの特徴を検討することである。
方法:著者らは、早期(2020年3月~8月)のCOVID-19診療へのレジデントの参加を定量化するために、米国のIMプログラムディレクター(PD)を対象とした全国代表的で毎年繰り返される調査からのデータを使用した。調査は2020年8月~12月に実施された。PDは、COVID-19ケアからレジデントを除外する計画の有無(すなわち、PTEステータス)を報告した。PTE状態は、プログラムおよびCOVID-19の時間的特性、resident schedule accommodations、およびレジデントのCOVID-19症例との関連について検証した。
結果:回答率は61.5%(264/429)であった。半数近くのPD(45.4%、118/260)が、自分のプログラムでは、ある時点でCOVID-19のケアからレジデントを除外することを計画していたと回答した。米国北東部のプログラムでは、PTEプログラムの割合が非PTEプログラムよりも小さかった(26.3% vs 36.6%、P = 0.050)。PTEプログラムでは、非PTEプログラムに比べて、後から急増したプログラムの割合が高かった(33.0%対13.6%、P = 0.048)。COVID-19ケアに関与するレジデントの割合の中央値は、PTEプログラムでは75.0(四分位範囲[IQR]:22.5~100.0)、非PTEプログラムでは95.0(IQR:60.0~100.0)だった(P < 0.001)。集中治療室(87.6%、227/259人)、入院病棟(80.8%、210/260人)での研修が最も多かった。accomodationsはPTE の状況によって差がなかった。PTEプログラムでは、非PTEプログラムよりもレジデントのCOVID-19症例の報告が少なかった(割合中央値 = 2.7 [IQR: 0.0-8.6] vs 5.1 [IQR: 1.6-10.7]; P = 0.011 )。
結論:パンデミック初期にレジデントをCOVID-19ケアから除外する計画について報告されたIMプログラムには大きなばらつきがあった。PTEプログラムでも、高い割合のレジデントがCOVID-19ケアを提供していた。このように、パンデミックは、研修医がlearnersであるかemployeesであるかという緊張関係を浮き彫りにした。