Franks AM, Calamur N, Dobrian A, Danielsen M, Neumann SA, Cowan E, Weiler T. Rank and Tenure Amongst Faculty at Academic Medical Centers: A Study of More Than 50 Years of Gender Disparities. Acad Med. 2022;97:1038-1048.
背景:本研究の目的は、メディカルスクール教員の男女比の縦断的分析を通じて、academic medicineにおける男女平等に向けての進展について調査することである。
方法:著者らは、1966年から2019年までの基礎科学(BSc)および臨床科学(CSc)部門の教員の性別、テニュア状況、および学術ランクに関するAssociation of American Medical Colleges Faculty Rosterのデータをレトロスペクティブに分析した。データは数と女性率で表した。トレンド分析により、ランクとテニュアカテゴリーにおけるジェンダーパリティまでの時間を予測し、クロス集計分析により、女性がランクとテニュアポジションにある相対確率を男性との比較で明らかにした。
結果:1966年から2019年にかけて、教員数は12倍に増加したが、これは主に非テニュアトラック教員の増加によるものであった。女性のテニュアトラック教員とテニュアトラック教員の数は一定の割合で増加した(年間121名と174名,P < 0.001)。女性の非テニュアトラック率は男性のそれを反映し、ともに2000年に変化した。BScとCScの女性がテニュアトラックと非テニュアトラックのポジションにつくことの2019年のオッズ比は、男性に比べて0.83/0.98、テニュアトラックにつくことは0.63/0.44であった。BScとCScの女性が男性に比べてassistant professorあるいはassociate professorに対してfull professorになることの2019年のオッズ比は0.55/0.42であった。BScのassistant professorあるいはassociate professorの女性比率は1966年から2019年にかけて直線的に増加し、正規教授比率は1986年に増加した。線形変化の時期間の遷移点は、CSc学科では後に見られた(1977年、1980年、1985年、1994年)。ベストフィットラインモデルは、BSc/CScの教員は、assistant, associate, and full professorsがそれぞれ2034/2023年、2047/2033年、2065/2053年にジェンダーパリティに到達することを示した。
結論:これらの知見は、メディカルスクールの拡大、医学教育、経済における大きな歴史的変化が、すべての学術的ランクにおけるジェンダーカーブをシフトさせたことを示唆している。ジェンダーパリティを達成するためには、さらなる国の変化が必要である。