医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Stakeholders' perception on the implementation of Developmental Progress Assessment: using the Theoretical Domains Framework to document behavioral determinants (Adv Health Sci Educ Theory Pract 2022)

St-Onge C, Boileau E, Langevin S, Nguyen LHP, Drescher O, Bergeron L, Thomas A. Stakeholders' perception on the implementation of Developmental Progress Assessment: using the Theoretical Domains Framework to document behavioral determinants. Adv Health Sci Educ Theory Pract. 2022 May 27. Epub ahead of print. 

背景:研修生が独立診療するまでの経過を記録するための縦断的評価(Longitudinal Assessment: LA)の普及は、エビデンスに基づく利点よりも、むしろ推測に基づく利点に依存している。我々は、LAに関する関係者の知識と態度を記録し、支援と障壁がLAの取り込みと持続可能な利用をどのように助けるか、または妨げるかを明らかにすることを目的とした。

方法:我々は、LA に関与する4つのステークホルダーグループの代表者にインタビューを行った。インタビュープロトコルは、14 の行動変容決定要因を含む理論的領域フレームワーク(Theoretical Domains Framework; TDF)に基づき行われた。2人のチームメンバーが TDF に基づいてインタビューを演繹的にコーディングし、3人目のチームメンバーがコーディングの相違を解決した。質的データ分析は、コンセンサスが得られるまで、チームメンバーと繰り返し協議・議論することで完了した。また、優位性のある領域を特定するために、顕著性分析 (saliency analysis)が用いられた。

結果:41名が研究に参加した。3つの支配的な領域が特定された。参加者は、LAには否定的な結果よりも肯定的な結果が多く、かなりの資源を必要とすると認識している。LAのすべての要素や特性は、関係者間の違いはあるが、我々のデータに存在している。

結論:今後、LAに関する共通の理解を促進し、ネガティブな結果を減らしながら潜在的なポジティブな結果を維持するために、テーラーメイドで理論に基づいた介入を開発・実施することが可能である。さらに、LAの導入を促進するために、LAの実施を支援するための資源に取り組む必要がある。