医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Comparison of two different mindfulness interventions among health care students in Finland: a randomised controlled trial (Adv Health Sci Educ Theory Pract 2022)

Repo S, Elovainio M, Pyörälä E, Iriarte-Lüttjohann M, Tuominen T, Härkönen T, Gluschkoff K, Paunio T. Comparison of two different mindfulness interventions among health care students in Finland: a randomised controlled trial. Adv Health Sci Educ Theory Pract. 2022 May 3:1–26. Epub ahead of print.

背景:我々は、エビデンスに基づく2種類のマインドフルネス・トレーニングが、学生のストレスとwell-beingに与える短期的・長期的な効果について調査した。

方法:ヘルシンキ大学の医学、歯学、心理学、ロゴペディクスの学部生を対象に、3つの測定ポイント(ベースライン、介入後、介入後4ヶ月)を持つランダム化比較試験を実施した。参加者は、(1)学生のためのマインドフルネス・スキル・コースに基づく対面式のマインドフルネス・トレーニング(n = 40)、(2)マインドフルネスとアクセプタンス&コミットメント療法を用いたウェブ上の学生コンスプログラム(n = 22)、(3)通常通りメンタルヘルス支援を受けるコントロール群(n = 40)にランダムに割り振られた。主要アウトカムは、Clinical Outcomes in Routine Evaluation Outcome Measure(CORE-OM)を用いて測定された心理的苦痛であった。副次的転帰には、毛髪コルチゾール濃度および広範なwell-being指標が含まれた。

結果:心理的苦痛は、ベースラインから介入後まですべての群で増加したが、介入群ではコントロール群よりも有意に少なかった。4ヶ月後のフォローアップでは、コントロール群と介入群の主要アウトカムに差は見られなかったが、週に2回以上マインドフルネスの練習を続けている参加者は、他の参加者よりもストレスが少なかった。

結論:この結果は、マインドフルネスコースに参加することで、学年中の医療系学生の心理的苦痛を軽減することができるが、参加者が少なくとも週に2回マインドフルネスの練習を続けている場合に限られることを示唆している。