医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Interprofessional bedside rounding improves quality of feedback to resident physicians (Med Teach 2022)

Gordon LB, Zelaya-Floyd M, White P, Hallen S, Varaklis K, Tavakolikashi M. Interprofessional bedside rounding improves quality of feedback to resident physicians. Med Teach. 2022 Apr 2:1-7. Epub ahead of print.

背景:レジデント教育において質の高いフィードバックを得ることは困難であり、その一因は、教員が本物の臨床業務を観察する機会が限られていることにある。本研究では、通常の入院患者回診と比較して、多職種ベッドサイド回診(iPACE™)がレジデントに対する教員の説明評価の長さと質に与える影響について検討した。

方法:通常の教育回診とiPACE™回診(2017~2020年)の両方で内科(IM)レジデントに対する教員の評価から得られたナラティブコメントをレビューし、演繹的内容分析を用いてコード化した。

結果:103名のレジデントに対する63名のアテンディングによる、692件のナラティブ評価が含まれた。iPACE™のレジデントの評価は、通常のチームのレジデントの評価よりも有意に長かった(109語 vs. 69語、p < 0.001)。 iPACE™の評価には、患者・家族の相互作用の直接観察の平均出現率がより高く(0.72 vs. 0.32、p < 0.001)、多職種連携への言及(0.17 vs. 0.05、p < 0.001)、さらに評価ごとの具体的な(3.21 vs. 2.26、p < 0.001)、実行可能な(1.01 vs. 0.69、p < 0.001)および修正フィードバック(1.2 vs. 0.88、p = 0.001)も多く見られた。

結論:本研究では、多職種ベッドサイドラウンドを優先するiPACE™モデルが、毎週の評価におけるナラティブコメントで測定されるフィードバックの量と質にプラスの影響を与えることが示唆された。