医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Women's health for a primary care workforce (Clin Teach 2022)

McClintock AH, Starks H, Williams M. Women's health for a primary care workforce. Clin Teach. 2022 Mar 24. Epub ahead of print.

背景:プライマリー・ケア教育には、reproductive health servicesを提供するためのコンピテンシーを含めるべきである。米国では、プライマリー・ケアはgeneral internal medicine医が担当することが多い。内科レジデントが女性の健康について縦断的な研修を受けることで、女性の健康に関する知識、スキル、キャリア維持が向上するが、その実施について記述された文献はほとんどない。本論文の目的は、内科における2年間のウィメンズヘルス研修パスの実施と評価について述べることである。

方法:CIPP(Context, Input, Process, Product)モデルを用いて、大規模なacademic medical centreにおける開発、計画、評価段階での複雑で縦断的な教育介入の顕著な特徴を説明する。

結果:2019年、プログラムの最初の3年間のパスウェイ参加者(N = 6)にインタビューを行い、CIPPフレームワークとカークパトリックモデルをアプリオリなコードブックとして用いて分析した。参加者からは、忠実度が高く、研修が自分のニーズに合っていて適切であったという報告があった。臨床家も同様に、研修は適切で有用であり、知識およびケアへの統合的アプローチに関する望ましい目標に合致していると報告した。また、研修生からは、アイデンティティ形成や実践の共同体といった予想外の効果があったことが報告された。

結論:これらの結果から、縦断的な研修経路は、女性に包括的なケアを提供する内科系レジデントを養成するための効果的な方法であることが示唆された。本研究は、大規模な組織における複雑な教育的介入の実施と評価のモデルを提供し、医療専門職教育への幅広い応用が期待される。今後の研究は、生涯を通じて女性にエビデンスに基づくケアを提供できる人材を育成するための普及に焦点を当てるべきである。