医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Validation of a questionnaire exploring patient attitudes towards bedside teaching (BMC Med Educ 2022)

Carey MO, O'Riordan N, Carty M, Ivers M, Taylor LK, Higgins MF. Validation of a questionnaire exploring patient attitudes towards bedside teaching. BMC Med Educ. 2022;22:152.

背景:ベッドサイド・ティーチング(BST)は医学教育を促進するものであるが、患者との関係で実践が減少していることが多い。本研究では、BSTに対する患者の態度を調査する質問票を検証することを目的とした。

方法:質問票作成のための国際的なガイドラインに従った。7つのステップを行った:文献調査、患者インタビュー、明確で理解しやすい項目の開発、専門家による検証、認知的インタビュー、パイロットテスト。統計分析には、探索的因子分析、内部一貫性、人口統計学的影響の調査、下位尺度間の弁別的妥当性が含まれた。

結果:文献調査の後、32のインタビューが実施された。候補となる項目が開発され、検討され、適応された。医学教育や統計学の専門家が質問票の草稿を検討した。15名の患者が認知テストに同意し、同意した401名の患者が最終版を完成させた。参加者の年齢の中央値は35歳(範囲:18~70歳)であった。参加者は、産前産後(40%)、産後(32%)、婦人科(28%)で受診した女性であった。3分の1弱(29%)は、以前に医学生の指導に参加したことがあった。統計解析の結果、「医療従事者を教育する」と「参加条件」の2因子からなる下位尺度が良好な内部一貫性を示し、回答は年齢や学歴による違いはなかった。病棟やベッドサイドでの指導を選択した参加者は、「医療従事者の育成」をより高いレベルで支持しており、弁別的妥当性が示唆された。患者の大多数(92%以上)は、BSTに関与することに満足していると報告した。患者は、ストレスや体調不良を感じている場合はBSTへの参加を求めるべきではないと考えていた(68.2%)。

結論:本研究は、年齢や学歴に関係なく、BSTに対する患者の幅広い支持を示している。教育への意欲が強い動機づけとなっている。このような患者によるBSTへの強い支持は、メディカルスクールや大学が発展させる可能性のある分野である。このアンケートの将来のバージョンでは、social eistancingのなかで、バーチャルなベッドサイドティーチングを含めることができるかもしれない。