Sanwo O, Chan P. Non-cognitive testing in medical student selection: the development and evaluation of a novel MMI station. Clin Teach. 2021 Dec 14. Epub ahead of print.
背景：多重ミニ面接 (Multiple Mini-interview: MMI)は、英国における医学生選考の非認知スキル (non-cognitive skills)評価方法として定着しているが、MMIの予測可能性が高まるにつれ、受験者がそのプロセスを指導されることが懸念されるようになっている。新しいメディカルスクールでは、あまり一般的に評価されていない非認知スキルをスキルタスクの文脈で評価する革新的なステーションが導入された。本研究の目的は、この革新的なステーションにおける受験者のスコアを評価し、従来の質問ベースのステーションのスコアや面接全体のスコアと比較する方法を探ることであった。
方法：腹腔鏡スキルトレーナーを用いて、受験者はスクリーン上の画像のみを見ながら、できるだけ多くのフープに紐を通すように指示された。すべての受験者は、いくつかの心理学的パラメータを用いて、意思決定、ストレスの多い状況の管理、創造性についての評価を受けた。そして、そのスコアを、従来の価値観に基づく質問のスコアや、面接の総合スコアと比較した。
結果：287人の受験生が、このステーションを完了した。革新的なステーションの平均スコアは、他のステーションの平均スコアより有意に高かった（paired Student's t-test, p < 0.05）。また、革新的なステーションと従来の価値観に基づく問題の得点には相関がなく、それぞれの問題で異なるスキルが評価されていることが示唆された。
結論：このステーションは、あまり一般的にテストされない非認知スキルを、現実的な方法でテストすることが可能であることを示した。従来の問題とは異なり、受験者の記憶を頼りに点数をつけることがないため、より難しい問題である。
