医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

A parent-led, patient-centered medical home model instruction for interprofessional undergraduate and graduate learning opportunities (Med Educ Online 2022)

Heginbotham L, Baugh G, Lefeber T, Friehling L, Barnhart C, Miller LA, Moore L, Cottrell L. A parent-led, patient-centered medical home model instruction for interprofessional undergraduate and graduate learning opportunities. Med Educ Online. 2022;27:2012105.

背景:患者中心の医療施設 (patient-centered medical homes; PCMH)の確立に向けた国の取り組みにもかかわらず、特別な医療を必要とする子どもの57.3%が医療施設の基準を満たさないケアを受けているのが現状である。プロジェクトDOCCは、障害や慢性疾患を持つ子どもの親が考案した全国的なカリキュラムであり、10年以上にわたり、親の視点から特別な医療ニーズを持つ子どものレジデント教育における強みを実証してきた。PCMHの重要性と思いやりのあるケアを提供する必要性から、我々のチームはこのカリキュラムをrural settingにおけるチームベースの学習を取り入れるために適応させた。

方法:対面式ワークショップに先立ち、学習者に資料を配布し、ビデオを見ながらPCMHの要素を確認するための資料について話し合った。その後、学習者は3つのブレイクアウトセッションで親メンターと協働した。最後にグループでの振り返りを行い、医療従事者が自らの実践においてPCMHを確立し維持するために取るべき取り組みを検討した。ベースラインとワークショップ後のPCMHの認識と親メンターの振り返りが収集され、t検定で比較された。

結果:学習者の知識、認識、快適さは、ワークショップ後に有意に増加した。また、ペアレントメンターのコメントでは、プロバイダーに対する理解が深まったことが強調された。

結論:適応させたPCMHカリキュラムは、医療専門家のカリキュラムやrural settingの限られた資源にうまく適合する実現可能なアプローチを用いて、学習者のアウトカムに有意な影響を及ぼした。保護者はメンターとなる機会を楽しみ、指導の形式を評価した。