医学教育研究者・総合診療医のブログ

医学教育、総合診療について気ままに綴ります。

Caregiver reports of physician risk counseling for adolescents with special health care needs (Patient Educ Couns 2021)

Andersen JA, Morrow JE, Gibbs L, Hernandez NI. Caregiver reports of physician risk counseling for adolescents with special health care needs. Patient Educ Couns. 2021 Oct 27:S0738-3991(21)00677-7. Epub ahead of print.

背景:適切なリスクカウンセリングに関して、医師、介護者、特別な医療を必要とする青少年の間で意見の相違があることが研究で指摘されている。
・本研究では、青少年のリスクカウンセリングに対する介護者の認識を調査する。仮説では、特別な医療を必要とする青少年の介護者は、リスクカウンセリングの実施率が低いと認識していると考えられる。

方法:データは2016年の「子どもの健康に関する全国調査」から得た。サンプルには13,542名の青年が含まれていた。分析は、オッズ比を用いたロジスティック回帰で行った。

結果:結果は、特別な医療ニーズを持つ青年に対するリスクカウンセリングについて、介護者の認識に差がないことを示している。性別、race/ethinicity、介護者と医療者の関係は、健康状態にかかわらず、リスクカウンセリングを受けることに対する認識に影響を与えた。

結論:医療特別支援を必要とする青少年たちは、リスク行動に関するカウンセリングの量や質が不足していると感じているが、介護者はそのようなカウンセリングが行われていると認識している。これらの結果は、既知の健康格差のリスクがある集団に対する包括的なリスクカウンセリングの必要性を強調している。医師や医療従事者には、リスクカウンセリングを安心して行うために必要なトレーニングやリソースを提供すべきである。青少年には、個人的に医療機関を受診する機会と、危険な行動に関する情報を提供するための教育が必要である。今後のリスクカウンセリングの介入計画には、親、医療従事者、および青少年を含めるべきである。